「薬味野菜の里小国」事業は、「SDGs未来都市」に選定されている小国町が環境に対する取り組みの一環として実施。循環型農業推進拠点として、農産物や加工品の販売促進・PRを目的に運営している。

「循環型農業」とはごみを減らしながら、農産物の栽培を継続し、好循環を生み出す農業を指す。町民と行政が一体となって実施する取り組みのいくつかを紹介していこう。
01.

「薬味野菜の里小国」では、町施設や個人宅・町内事業者から排出される食品残渣(生ごみ)を回収している。回収食品残渣と牛ふん堆肥を混ぜ合わせ、発酵させたものは「小国堆肥」へ生まれ変わる。
「小国堆肥」を使って栽培した野菜を「薬味野菜の里小国」では販売している。その野菜を購入し、調理で発生する食品残渣を再び「薬味野菜の里小国」が回収するという好循環を生み出している。
02.


学校給食センターや保育園・薬味味野菜の里小国等、町内9か所に食品残渣(生ごみ)を回収ボックスが設置されており、週3回(月・火・水)トラックが回収している。
▼町内の設置場所
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学校給食センター |
宮原保育園 |
小国公立病院 |
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学びやの里 木魂館 |
おぐに老人保健施設 |
岡本とうふ店 |
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悠和の里 |
マルミヤストア |
薬味野菜の里小国 |
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回収後はコンテナに牛糞堆肥と交互に投入する。そして2週間に一度、コンテナから堆肥舎の中に投入され、発酵ムラが出ないよう堆肥の位置調整を行う切り返し作業を行う。(※発酵促進剤も使用。)
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2か月に1度、十分に発酵した部分を取り出し、ふるいにかけ袋詰めすることで「小国堆肥」は製品化される。店内には「小国堆肥」を使用して作られた農産物を中心に、米や加工品、手作りの雑貨、農産物を活用したお弁当などが陳列される。
また小国堆肥は「薬味野菜の里小国」出荷者が購入しているだけでなく、約3割は一般の来店者が購入している。町外生産者(農家)や家庭菜園を楽しむ町民にも愛用されている堆肥だ。
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▼「薬味野菜の里小国」の生産者
「薬味野菜の里小国」の運営は、小国町と出荷協議会で成り立っている。出荷協議会は約200名の出荷者で構成される組織だ。店舗運営や接客は、町の職員や出荷協議会スタッフが担っている。
町内の農業者や家庭菜園者の所得向上に寄与するだけでなく、生産者の集いの場や生きがいづくり・健康寿命の延長にも繋がっている。(※生産者の平均年齢は70歳。)
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「薬味野菜の里小国」はMade in 小国の食材が揃うため、事業者からも人気が高い。学校給食センターや福祉施設を含めた町内施設や約20件ほどの旅館・約50件ほどの飲食店等に愛用されている。
町内の居酒屋経営女性は、旬の地元食材を求めて朝から訪れていた。またスタッフとの信頼関係も利用しやすい理由のひとつだ。ある旅館からは事前におすすめの旬食材について、入荷の問い合わせが入るそうだ。まさに地産地消の需要を満たす取り組みを進めている。
「薬味野菜の里小国」は循環型農業推進の拠点として、農産物や加工品の販売促進・PRを目的に運営している。その効果は環境保全だけでなく、購入者を通じて地産地消の取り組みにも繋がっている。
薬味野菜の里 小国
熊本県阿蘇郡小国町宮原1754−14















