ナナシノ農園

ナナシノ農園は、小国町で作っていない品種や生産者が少ない品種を選んで多品種少生産(現在約40品目)を行っている一人農家である。ナナシノ農園の取り組みを紹介しよう。

米不足がきっかけ

ナナシノ農園をやっているのは、2019年に長崎から南小国町に移住、そして2022年に小国町に引越してきた林田和也である。彼が小学生の頃に米不足があり、給食で出てきた外国産の米を食べたところ、口に合わない!が、きっかけで将来農家になると決めたそうだ。大学では、農業を学び、就職では、肥料会社に勤めたという。その後、長崎で農業を始め、講演会で再会した恩師に「寒いところで学んだ事が活かされてない、九州なら阿蘇やくじゅうで農業をしてはどうか?」という言葉で阿蘇で農業をすることにしたそうだ。

耕作放棄地を活用

田舎では、農業従事者が引退や跡継ぎがおらず、耕作放棄地が増えている。小国町も例外では無い。移住者が農業を始める時、土地の取得は一筋縄ではいかない。しかし、耕作放棄地は、所有者と関係性が築ければ、容易に借りる事が出来る。ナナシノ農園は、現在、3ヶ所の農地を借りている。そのどれもが元々耕作放棄地である。借用している3ヶ所は、まとまったところにあるわけではなく、それぞれ車で20分ほど離れた場所であるため管理運用することが大変そうである。

しかし、ナナシノ農園は、今後生産量を増やすため積極的に耕作放棄地を借用しようと目論んでいる。

前職を活かした堆肥作り

前述の通り、ナナシノ農園林田の前職は、肥料会社である。肥料の研究や開発をしていたこともあり、堆肥作りは得意中の得意である。

堆肥は、自家生産しており、米のとぎ汁、出荷できない野菜、収穫後の残渣、米ぬか、籾殻、カフェなどもらったコーヒーのカス、鶏糞、牛糞、のこくず等を使っている。一部は、購入したり、もらっているが、ほとんどが自身の生活や農業の副産物で賄っている。害虫対策も虫が嫌いな野菜などを植えたり、自作の自然農薬などで対応するなど、いわゆる有機栽培をおこなっており、ナナシノ農園の野菜は、人気がある。

今後の展望

今後は、もう少し品種を増やすことと生産量を増やしていこうと考えているようだ。それらを満たすには、新たな耕作放棄地の活用やスタッフ(パート、従業員)を雇うことも視野にいれているという。また、現在試験的に果樹を栽培している。数年後良い結果が見られれば、果樹にも力を入れ、収穫体験もできる果樹園を運営する予定だというので実現が待ち遠しい。

ナナシノ農園

熊本県阿蘇郡小国町