◎かける木工舎
小国町西里地区の山奥に位置する。生い茂る杉林を通り抜け、小川を越えるとその工房に辿り着く。季節を感じられるこの場所はいつ訪れても気持ちが良い。


夫婦ふたりの木工職人が営む「かける木工舎」ではオーダーメイドの家具製作を生業とし、最後まで大切に木材を使いきる。町特産品「小国杉」を育む地域に対する想いも深い。
◎木材と家具
家具の原料となる木材は森林組合等から丸太で購入し製材する方法、製材所から板材を購入する方法がある。製作する家具の大きさに合わせて仕入れ方法を変えている。丸太の場合、テーブルと椅子の色や木目など雰囲気が統一されるのが利点だ。
使用する木材はお客様の希望イメージ(色・手触り・質感・雰囲気)をヒアリングしながら提案しているが、約70%は小国杉を中心とした小国町産木材を使う事が多い。
※町産木材は小国杉だけでなく、ヒノキ・サクラなども。
◎端材の活用
家具に使用される木材は、数十年以上の長い時間をかけて大切に育てられた木だ。その木材を無駄にしたくないという想いから、端材を活かした商品づくりにも積極的に取り組んでいる。
▼SUGI×SUGIアロマ


正方形の木材が瓶詰めされており、付属の小国杉精油(アロマオイル)を垂らし、香りを楽しむディフューザー商品。香りを放ちたいときには瓶の蓋を開け、香りを楽しんだ後は蓋を閉めると埃もつかず衛生的。インテリアとしてもお洒落な見た目でこだわりを感じる。
商品開発のきっかけは「工房に転がるキャラメル型の小国杉がなんだか可愛らしくて。」とほほ笑みながら教えてくれた。見た目も生かせないか?という想いから生まれた商品だ。
他にも屋号の「かける」を×で表したオリジナル鍋敷きやコースター、スプーン、コーヒーメジャー等の端材を生かした小物商品が生まれている。


◎森をつくる対外活動(その1)

上記は「杖立温泉鯉のぼりマルシェ」出店風景だ。工房での製作活動だけでなく、地域との繋がりも大切に活動している。お客様も木工職人からの説明に楽しそうに耳を傾けていた。
◎森をつくる対外活動(その2)
最近は新しいショールームで予約制ワークショップも開催している。よく言葉として使われる「木の温かみ」を感じて欲しいという言葉が印象的だった。
実際に小国杉やオーク(ナラ)・アメリカンブラックチェリーの木材を触り比べると、木も種類によって温かみがまったく違う。小国杉はたくさんの空気を含むため、温かみや軽さ・柔らかさを感じることができた。木に触れる機会をつくり、木に興味を持って貰うことは、木工製品の需要創出にも繋がっていくことだろう。


◎森をつくるとは?
日本の林業は木の畑である。木を育て、使って、また使うために育てるサイクルだ。大変な労力を伴う伐採は「木で家を建てたい」「家具を作りたい」等の需要がないと出来づらい。だからこそ、木の需要を作り出すことが森をつくることに繋がるのだ。
そんな意識から育てられた木を最後まで大切に使っているのだろう。家具を作り、その端材で小物を作り、小物にもならない削りだした木材片も「かける木工舎」を支えている。西里地区の厳しい冬の寒さには薪ストーブが必需品だ。


かける木工舎は広い視野で循環型林業を見つめ、そこに身を置き企業活動を行っている。
かける木工舎
熊本県阿蘇郡小国町西里1608-2
















